アメリカンオプティカルのレンズ交換!持ち込み店舗や費用を徹底解説

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こんにちは。メガネコンパス、運営者の「Syo66」です。
ヴィンテージフレームの中でも特に人気の高いアメリカンオプティカルのレンズ交換を検討中の方にとって、どこで依頼すれば良いのかや値段の相場は気になるところですよね。
大切なヴィンテージ眼鏡をJINSやZoffなどの量販店に持ち込みしても対応してもらえるのか、あるいは東京や大阪にある専門店にお願いするべきなのか悩んでいる方も多いはずです。
実は古いフレーム特有のリスクを知らずに依頼すると、取り返しのつかない破損事故に繋がることもあります。
- アメリカンオプティカルのレンズ交換ができる店舗と費用の相場
- JINSなどの量販店とヴィンテージ専門店の対応の違い
- セルロイドフレーム特有の破損リスクと回避策
- 当時の雰囲気を再現するカスタムレンズの選び方
アメリカンオプティカルのレンズ交換対応店と費用
現存する世界最古の眼鏡メーカーであるアメリカンオプティカル(AO)のフレームは、単なる視力矯正器具ではなく、歴史的な価値を持つアイテムです。
ファッションアイテムとして日常的に使いたい一方で、製造から数十年が経過している個体も多く、その取り扱いには専門的な知識が必要不可欠です。
そのため、レンズ交換の依頼先選びは慎重に行う必要があります。 (出典:American Optical Official Website『History』)
ここでは、コストパフォーマンスを重視する場合と、クオリティや安全性を重視する場合のそれぞれの選択肢と、具体的な費用感について深掘りして解説します。
JINSでの持ち込みレンズ交換の可否

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まず、多くのユーザーが最初に検討するであろう「JINS(ジンズ)」での対応について詳しく解説します。
結論から申し上げますと、JINSでアメリカンオプティカルのヴィンテージフレームを持ち込んでレンズ交換を依頼するのは、非常にハードルが高く、推奨しにくいというのが現実です。
JINSの公式サイトや店頭の案内では「他社フレームの持ち込み交換も可能」と大きく謳われています。費用も¥6,600(税込)からと、市場平均と比較しても破格の安さです。
これを見て「AOのフレームも安く交換できるのでは?」と期待されるのは当然のことかと思います。
しかし、実際の店舗現場では非常に厳格なマニュアル運用がなされています。
特にアメリカンオプティカルのヴィンテージフレームに関しては、以下の理由からお断りされるケースが大半を占めます。
1. フレーム素材の経年劣化リスク
AOのヴィンテージフレーム、特に1970年代以前のものには「セルロイド」という素材が使用されています。
この素材は経年によって水分や可塑剤が抜け、「縮み」や「硬化」を起こしていることが一般的です。JINSの店舗スタッフは、最新のフレームに関する知識は豊富ですが、ヴィンテージ特有のデリケートな素材変化を見極める専門的なトレーニングを受けているわけではありません。
加工中にフレームが割れてしまうリスクが少しでもあると判断された場合、安全策として受付不可となります。
2. 補償制度の適用外
これが最も大きな理由ですが、JINSでは「持ち込みフレームの加工中に破損が発生した場合、フレーム自体の弁償や代替品の用意はできない」という規約があります。
現行品であれば同じものを購入して弁償することも可能かもしれませんが、一点物に近いヴィンテージフレームは替えが利きません。
店側としても、数万円から数十万円の価値があるヴィンテージ品の破損リスクを負うことはできないため、トラブル回避のために丁寧にお断りされることがほとんどです。
3. レンズカーブの不一致
JINSで標準的に使用されるレンズは、現代的な「非球面レンズ(フラットに近い設計)」です。
一方、AOのヴィンテージフレームは深いカーブを描く球面レンズを前提に設計されています。
このカーブの不一致は、フレームに無理な負荷をかけるだけでなく、仕上がりのデザインを損なう原因にもなります。

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稀に、フレームの状態が極めて良く、かつスタッフの判断基準をクリアした場合に受け付けてもらえることもあります。しかし、その場合でも「破損時の補償は一切ない」という誓約書へのサインが必須となります。大切なコレクションを失うリスクと、数千円のコストカットを天秤にかけた時、その選択が本当に正しいかは慎重に判断すべきでしょう。オンラインショップでの持ち込み対応は行っておらず、必ず実店舗へ足を運んで現物確認を受ける必要があります。
| お断り理由 | ヴィンテージフレームの特徴 | JINS(量販店)での課題・リスク |
|---|---|---|
| 1. フレーム素材の経年劣化 | 1970年代以前の「セルロイド」素材は、経年により水分や可塑剤が抜け、「縮み」や「硬化」が発生していることが多い。 | スタッフは最新フレームの知識は豊富だが、ヴィンテージ特有の劣化を見極める専門外。破損リスク回避のため受付不可となりやすい。 |
| 2. 補償制度の適用外 | 一点物に近い希少なヴィンテージ品であり、万が一破損した場合に替えが利かない(代替品がない)。 | 持ち込み加工中の破損に対し、弁償や代替品の用意ができない規約がある。高額品のトラブル回避のため、丁重に断られる。 |
| 3. レンズカーブの不一致 | 本来、深いカーブ(球面レンズ)を入れることを前提に設計されており、その丸みがデザインの肝となっている。 | 標準レンズが平らな「非球面レンズ」であるため、無理に入れるとフレームに負荷がかかったり、デザインが損なわれたりする。 |
レンズ交換の値段相場と安く済む店

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次に、レンズ交換にかかる費用の相場を見ていきましょう。
依頼する店舗の業態(大手チェーンか専門店か)によって価格設定は大きく異なりますし、提供される技術やサービスの質も変わってきます。
「とにかく安く済ませたい」のか、それとも「ヴィンテージとしての価値を高めるカスタムをしたい」のか、目的によって選ぶべき店が変わります。
| 店舗タイプ | 主な店舗名 | 費用相場(税込) | 特徴とメリット・デメリット |
|---|---|---|---|
| 大手量販店 | JINS | ¥6,600〜 | 【メリット】圧倒的低価格。納期が早い。 【デメリット】ヴィンテージは断られる可能性大。破損補償なし。特殊レンズ不可。 |
| 大手量販店 | Zoff | ¥12,100〜 | 【メリット】店舗数が多い。 【デメリット】他社枠加工料がかかり割高。特殊素材やカーブの強いフレームは受付不可の場合が多い。 |
| ヴィンテージ専門店 | OpticBLAST | ¥4,500〜 | 【メリット】専門店でありながらチェーン店以下の激安価格。ヴィンテージの実績が豊富で、郵送対応も可能。 【デメリット】実店舗が埼玉(所沢)に限られる。 |
| ヴィンテージ専門店 | G.B.Gafas等 | ¥10,000〜 | 【メリット】技術力とセンスが最高峰。フレームに合わせた最適なカスタムレンズを提案してくれる。 【デメリット】価格は高めだが、安心料と考えれば妥当。 |
この表を見て驚かれるのが、埼玉県の「OpticBLAST(オプティックブラスト)」のような存在です。
通常、専門店でのレンズ交換は技術料が含まれるため高額になりがちですが、同店は「持ち込み大歓迎」を掲げ、大手チェーン以下の価格設定(持ち込み¥4,500〜)を実現しています。
私も個人的に注目しているショップですが、なぜこれほど安いのかというと、独自のルートでのレンズ仕入れや、効率化された加工フローがあるからだと推測されます。

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一方で、G.B.GafasやGLOBE SPECSといった有名専門店は、価格こそ¥10,000〜となりますが、そこには「見えない技術料」が含まれています。
例えば、フレームの歪みを事前に矯正する「プレフィッティング」や、レンズを入れた後の微細な調整、そしてフレームの時代考証に基づいたレンズカラーの提案などです。
単に度数を合わせるだけでなく、モノとしての完成度を高めたい場合は、こうしたプロショップへの投資は決して無駄ではありません。
安い店と高い店の最大の違いは「リスク管理費」と「カウンセリングの時間」です。専門店では、リスクのあるフレームに対して時間をかけて状態を確認し、万が一のトラブルにも誠実に対応するための体制を整えています。その安心感が価格に反映されていると考えてください。
東京でレンズ交換を持ち込みできる専門店

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日本のファッションの中心地である東京には、アメリカンオプティカルの取り扱いに長けた名店が数多く存在します。
ここでは、実際にヴィンテージフレームを持ち込んでレンズ交換を依頼できる、信頼性の高いショップを厳選してご紹介します。
まず、コストパフォーマンス最強の選択肢として外せないのが、先ほども触れた「OpticBLAST(オプティックブラスト)」です。
所沢市(東所沢駅)に位置しており、都心からは少し距離がありますが、わざわざ足を運ぶ価値があります。
特筆すべきは、他店では断られがちな「カーブの強いフレーム」や「特殊な加工が必要なモデル」にも柔軟に対応してくれる点です。
郵送での受付も行っているため、忙しくて来店できない方や、遠方にお住まいの方にとっても強い味方となるでしょう。
次に、ファッションとしての完成度や、当時の雰囲気を完璧に再現したい方におすすめなのが、渋谷・表参道エリアにある「G.B.Gafas(ジービーガファス)」です。
ここは単なる眼鏡店ではなく、アイウェアカルチャーの発信地のような存在です。
スタッフの方々はヴィンテージアイウェアに対する造詣が非常に深く、「この年代のAOなら、この色のガラスレンズ風プラスチックレンズが似合う」といった、一歩踏み込んだ提案をしてくれます。
技術力も折り紙付きで、デリケートなセルロイドフレームの扱いにも慣れています。
また、代官山の「GLOBE SPECS(グローブスペックス)」も世界的に評価されている名店です。
店内にはミュージアム級のヴィンテージフレームが並び、そのメンテナンス技術は最高峰と言えます。
ここでレンズ交換を依頼することは、ある種のステータスとも言えるでしょう。大切なコレクションを預ける上での安心感は絶大です。
穴場の修理専門店も狙い目
意外と知られていないのが、修理専門店の活用です。
高円寺の「ルネティエ」や、森下の「メガネのアイセンター」などは、販売よりも「修理・再生」に重きを置いています。日常的に折れたフレームの溶接や、ボロボロのフレームのレストアを行っているため、フレームの強度や限界値を熟知しています。
「他店で断られたフレームでも、うちなら何とかできるかも」と言ってもらえる可能性が高いのがこうした店舗です。
大阪でヴィンテージ対応可能な眼鏡店

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大阪エリアも東京に負けず劣らず、ヴィンテージ眼鏡文化が深く根付いている地域です。アメリカンオプティカルのレンズ交換において、頼りになるショップをご紹介します。
まず筆頭に挙げられるのが、東京同様に展開している「G.B.Gafas(梅田・堀江)」です。
西日本のヴィンテージアイウェアシーンを牽引してきた実績があり、安定したクオリティとハイセンスな提案が受けられます。特に堀江店は周辺に古着屋も多く、ヴィンテージファッション好きにはたまらない立地です。レンズ交換の待ち時間にショッピングを楽しむこともできるでしょう。
南船場にある「Parts(パーツ)」も、ヴィンテージ好きなら一度は訪れたい名店です。
アメリカンオプティカルを含むデッドストックやグッドコンディションのヴィンテージフレームを豊富に在庫しており、スタッフの知識量も半端ではありません。
持ち込みフレームに対しても、まるで自店の商品かのように丁寧に扱ってくれる姿勢には定評があります。
そして、技術面で特におすすめしたいのが、堀江・梅田に店舗を構える「GLASS FACTORY(グラスファクトリー)」です。
こちらはドイツ式の高度な両眼視機能検査(MCH)を導入していることで有名で、視力測定の精度が非常に高いです。「ヴィンテージフレームを使いたいけれど、見え方にも妥協したくない」「最近目が疲れやすい」といった悩みを持つ方には最適です。フレームの状態を見極めながら、光学的にも無理のないレンズ設計を提案してくれます。
また、心斎橋にある「ルネティエ」も、東京の高円寺店と同様に修理工房としての機能を持っています。
フレームの磨き直しや歪み取りなど、メンテナンスとセットでレンズ交換を依頼するにはうってつけの場所です。他店で「これは加工できません」と断られたフレームでも、ここなら解決策が見つかるかもしれません。
| エリア | 店舗名 | 主な所在地 | 特徴・おすすめポイント |
|---|---|---|---|
| 東京 (関東) |
OpticBLAST (オプティックブラスト) |
埼玉・所沢 (東所沢駅) |
【コスパ最強・郵送可】 他店で断られるカーブの強いフレームや特殊加工に柔軟対応。都心から距離はあるが行く価値あり。 |
| G.B.Gafas (ジービーガファス) |
渋谷・表参道 | 【提案力・カルチャー】 スタッフの造詣が深く、当時の雰囲気に完璧に合うレンズを提案してくれる。 |
|
| GLOBE SPECS (グローブスペックス) |
代官山 | 【最高峰の技術】 世界的評価を受ける名店。大切なコレクションを預ける上での安心感とステータスは絶大。 |
|
| ルネティエ | 高円寺 | 【修理専門店】 「修理・再生」重視。他店で断られたフレームでも何とかしてくれる可能性が高い。 |
|
| メガネのアイセンター | 森下 | 【修理専門店】 日常的にレストアを行っており、フレームの強度や限界値を熟知している。 |
|
| 大阪 | G.B.Gafas (ジービーガファス) |
梅田・堀江 | 【西日本の牽引役】 安定したクオリティとハイセンスな提案。堀江店は周辺の古着屋巡りとも相性抜群。 |
| Parts (パーツ) |
南船場 | 【在庫豊富・丁寧】 AOのデッドストックが豊富。持ち込みフレームも自店商品のように丁寧に扱ってくれる。 |
|
| GLASS FACTORY (グラスファクトリー) |
堀江・梅田 | 【高度な測定技術】 ドイツ式検査(MCH)導入。見え方にこだわりたい方や目が疲れやすい方に最適。 |
|
| ルネティエ | 心斎橋 | 【メンテナンス重視】 修理工房としての機能を持つ。磨き直しや歪み取りとセットで依頼するのにうってつけ。 |
鼻盛り加工も同時に依頼すべき理由
アメリカンオプティカルのヴィンテージフレームを購入したものの、「なんだか掛け心地が悪い」「まつ毛がレンズに当たって汚れる」といった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
その原因のほとんどは、「鼻盛りの低さ」にあります。

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アメリカンオプティカルは当然ながらアメリカのブランドであり、当時のフレームは欧米人の骨格(鼻根が高く、幅が狭い)に合わせて設計されています。
私たち日本人がそのまま着用すると、鼻でしっかりと支えることができず、頬骨でフレームを支えるような状態になりがちです。
これでは長時間掛けていると痛みが出ますし、眼鏡がずり落ちてきて見た目も良くありません。
そこで、レンズ交換のタイミングで同時に依頼してほしいのが「鼻盛り加工」です。
レンズを外して作業を行う必要があるため、一緒にお願いするのが最も効率的で、費用も抑えられるケースが多いです。加工方法は大きく分けて2種類あります。
1. 貼り合わせ(盛り)加工
既存のプラスチック製ノーズパッドの上から、同じ素材のパーツを溶着して高くする方法です。
デメリット:高さや角度の微調整が難しく、一発勝負な側面があります。
2. クリングス(メタルアーム)加工
既存のパッドを削り落とし、新たに金属製のアーム(クリングス)と鼻パッドを取り付ける方法です。
デメリット:見た目が大きく変わってしまいます。ヴィンテージ特有の一体感が失われるため、好みが分かれるところです。
「Ponmegane(ポンメガネ)」など一部の専門店では、レンズ交換とセットで依頼することで、通常価格よりも割引された工賃で鼻盛り加工を提供しています。
実用性を取るか、オリジナル性を取るか。ご自身のライフスタイルに合わせて最適な方法を選んでみてください。
アメリカンオプティカルのレンズ交換と失敗リスク
ヴィンテージフレームのレンズ交換は、現代の新品フレームとは全く異なる「レストア(修復)」に近い作業です。
新品の眼鏡を作る感覚で安易に依頼すると、取り返しのつかない失敗を招くことがあります。
ここでは、アメリカンオプティカル特有の素材の性質や、仕上がりの雰囲気を左右するレンズ選びのポイントについて深掘りします。
セルロイド生地の縮みによる破損リスク

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1970年代以前に製造されたAOフレームの多くには、「セルロイド(ニトロセルロース)」という素材が使われています。
この素材は、現在主流のアセテート素材と比較して硬質で、濡れたような美しい光沢を持つことが魅力ですが、同時に非常にデリケートな側面を持っています。
レンズ交換において最大のリスク要因となるのが、「縮み」という現象です。
セルロイド生地には、柔軟性を保つために「樟脳(しょうのう)」という可塑剤が含まれています。タンスの防虫剤のような独特の香りがするのはこのためです。
しかし、数十年という時を経る中で、この樟脳が空気中へ徐々に気化(昇華)して抜けていってしまいます。
樟脳が抜けたセルロイドは、弾力性を失ってカチカチに硬化すると同時に、体積が収縮して一回り小さくなります。
これが「縮み」です。フレーム自体は縮んでいるのに、元のレンズの大きさは変わりませんから、フレームには常に内側から強いテンションがかかった状態になります。
この状態で、もし知識のない店員が無理にレンズを外そうとしたり、新しいレンズを押し込もうとしたりするとどうなるでしょうか?
硬化したリム(レンズ枠)は圧力に耐えきれず、「パキッ」と音を立てて破断してしまいます。これがヴィンテージフレームにおける破損事故の典型例です。
フラットレンズでヴィンテージ感を演出
せっかくアメリカンオプティカルのヴィンテージフレームを手に入れたのなら、レンズの形状にもこだわって、当時の空気を再現したいものです。
ここで重要になるのが「レンズカーブ」の概念です。
現代の眼鏡レンズの主流は「非球面レンズ」です。
これは光学的な歪みを減らすために表面がほぼ平ら(フラット)に設計されています。しかし、ヴィンテージフレームは本来、4カーブや6カーブといった「球面レンズ」を入れることを前提にデザインされています。
カーブの強いフレームに、現代の平らなレンズを入れると、フレームが外側に開いてしまったり、横から見た時にレンズが飛び出して見えたりして、非常に不格好になってしまいます。

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そこで、私が強くおすすめしたいのが「フラットレンズ(0カーブレンズ)」の活用です。
「えっ、さっき平らなレンズはダメだと言ったじゃないか」と思われるかもしれませんが、ここで言うフラットレンズは、意図的に表面を真っ平らに加工した、ファッション性の高いガラスレンズ風のレンズのことです。
1950年代以前のガラスレンズに見られたような、表面が真っ平らであるがゆえに生じる独特の反射光(ギラつき)が、フレームの重厚感と絶妙にマッチします。
モードな雰囲気を演出したいなら0カーブ、当時のオリジナルに忠実でありたいなら2カーブ〜4カーブ程度のレンズを選ぶのが正解です。
通常、現代のレンズは反射防止の「マルチコート」が両面に施されており、光の反射が緑色に見えます。しかし、これではヴィンテージ感が台無しです。そこで、レンズの表面(外側)は反射を残すハードコートのみとし、裏面(目側)だけに反射防止コートを施す「内面マルチ」という仕様を選んでください。これにより、外から見ると当時のガラスレンズのような白い反射光を放ちながら、掛けている本人の視界はチラつきがなくクリアという、理想的な状態を作ることができます。
人気の純正カラーレンズを再現する方法

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アメリカンオプティカルの魅力の一つに、歴史的な名作レンズカラーの存在があります。
「当時のオリジナルガラスレンズが入っていないと意味がない」と考えるコレクターもいますが、度付きにする必要がある場合や、傷だらけの実用に向かないレンズが付いている場合は、現行のプラスチックレンズを染色して色味を再現するのが賢い選択です。
代表的なAO純正カラーとその特徴をご紹介しますので、オーダー時の参考にしてください。
Calobar Green(カロバーグリーン)
1930年代に開発された、AOを象徴するカラーです。深い緑色が特徴で、赤外線と紫外線を吸収し、目に有害な光線をカットする目的で作られました。「パイロットサングラス」といえばこの色を思い浮かべる方も多いでしょう。クラシックで落ち着いた印象を与えます。
Cosmetan Brown(コスメタンブラウン)
赤みを抑えた独特のブラウンカラーです。青色光をカットしてコントラストを高める効果があり、霧の中や曇りの日でも視界をくっきりとさせる機能性を持っています。肌馴染みが良く、掛けると温かみのある視界になります。
True-Color Gray(トゥルーカラーグレー)
米軍パイロットにも採用された、非常に機能的なグレーレンズです。その名の通り、色調を変化させずに光量だけを減らすため、自然な景色をそのまま楽しむことができます。長時間掛けていても疲れにくいのが特徴です。
これらのカラーは、専門店であれば色見本(サンプル)を見ながら、濃度50%〜85%程度で忠実に再現オーダーすることが可能です。「カロバーグリーンのような色で」と伝えるだけで通じるショップも多いですので、ぜひ相談してみてください。
| カラー名 | 色味の特徴 | 機能・効果 | 印象・採用実績 |
|---|---|---|---|
| Calobar Green (カロバーグリーン) |
深い緑色 (1930年代開発) |
赤外線と紫外線を吸収し、目に有害な光線をカットする。 | パイロットサングラスの代名詞。 クラシックで落ち着いた印象。 |
| Cosmetan Brown (コスメタンブラウン) |
赤みを抑えたブラウン | 青色光をカットしてコントラストを高める。 霧や曇りの日でも視界くっきり。 |
肌馴染みが良く、温かみのある視界になる。 機能美を求める方に。 |
| True-Color Gray (トゥルーカラーグレー) |
機能的なグレー | 色調を変えずに光量だけを減らす。 自然な色味を維持。 |
米軍パイロット採用。 長時間掛けていても目が疲れにくい。 |
これらのオリジナルカラーは、専門店であれば現行のレンズを染色(濃度50%〜85%程度)することで忠実に再現可能です。「カロバーグリーンのような色で」と伝えるだけでスムーズにオーダーできる場合が多いです。
AOセーフティ特有のレンズ交換難易度

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近年、ファッション感度の高い層から爆発的な人気を集めているのが、「AO Safety F9800」や、同型の「Pentax」ブランドのセーフティグラス(産業用保護メガネ)です。
無骨なデザインが魅力ですが、レンズ交換に関しては通常のフレームよりも数段難易度が高くなります。
最大の特徴は、モデルによってサイドに「ワイヤーメッシュ」のサイドシールド(ガード)がリベット留めされている点です。
このガードがあることで、フレームの柔軟性が制限され、レンズを入れる際にリムを大きく広げることが物理的に不可能です。そのため、通常の眼鏡加工機では対応できず、手作業での微調整や、特殊なはめ込み技術が必要になります。
また、セーフティグラス特有の「深いカーブ」と「大きなレンズサイズ」も問題になります。ここに度付きレンズを入れると、「フィッシュボール現象(金魚鉢効果)」と呼ばれる現象が発生しやすくなります。
これは、レンズ周辺部の厚みやプリズム誤差によって、まるで金魚鉢の中から外を見ているように視界が歪んでしまい、強い違和感や酔いを感じる現象です。
これを防ぐためには、単に度数を入れるだけでなく、フレームのそり角や傾斜角を考慮した「プリズム補正」や「ハイカーブ専用レンズ」の設計が必要になります。安易に量販店の標準レンズを入れると、「見えなくて掛けられない眼鏡」になってしまうリスクが非常に高いモデルですので、必ず実績のある専門店に依頼してください。
アメリカンオプティカルのレンズ交換まとめ
アメリカンオプティカルのレンズ交換は、単なる消耗品の交換作業ではありません。それは、数十年という時を超えて受け継がれてきた文化的遺産を、現代の技術で「再生」させるクリエイティブな工程です。
費用を安く抑えるためにJINSやZoffを利用したい気持ちは痛いほど分かりますが、そこには「断られる可能性」や「破損しても補償されないリスク」、そして「ヴィンテージ本来の魅力を引き出せない可能性」が潜んでいます。
個人的な結論としては、「OpticBLAST」のような驚異的な低価格を実現している専門店や、「G.B.Gafas」「GLOBE SPECS」のような技術とセンスを兼ね備えたプロショップに依頼することを強くおすすめします。特にセルロイドの縮みや特殊なカーブに対応するには、一朝一夕では身につかない専門的な知識と経験が不可欠です。
正しい知識とパートナー(眼鏡店)を見つけることで、あなたのアメリカンオプティカルは、単なる古い眼鏡から、あなたの個性を際立たせる至高のアイウェアへと生まれ変わります。ぜひ、この記事を参考に、納得のいくレンズ交換を実現させてください。

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この記事の情報は、一般的な市場の傾向や私個人の経験に基づくものです。ヴィンテージフレームは一つとして同じ状態のものは存在しません。個体差によって対応可否は大きく変わりますので、必ず各店舗へ実物を持ち込み、専門家の判断を仰ぐようにしてください。



ネット上には「お湯で温めてレンズを外す」といったDIY情報が出回っていますが、AOのセルロイドフレームにおいてこれは自殺行為です。熱湯に浸けると、吸水して素材が白く濁る「白化」を起こしたり、熱によって不可逆的な変形を起こしたりします。工賃をケチって貴重なフレームをゴミにしてしまう前に、必ずプロに相談してください。